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「日本古代史 邪馬台国と卑弥呼、九州王朝の探求」白村江の戦いの不思議なこと  対馬海峡波高し①

白村江の戦いは多くの誤解がありまた多くの重要な点が見過ごされていてそれほど言及されていません。
まず場所です。


一般に「あーここであったのか」という程度の認識しか持たれません。
でも細かく見ていくと驚くことしきりです。

一体何人が行ったかと言えば記録によると

出征兵士は28000人。

当時の人口は400万人くらいというから

実に人口の0.7%だ。


現在の日本の人口は当時の40倍の12000万人。

もし現代の人口比でこれが行われたら

出征兵士も40倍で96万人になる。


100万人の派兵です!信じられない。

おまけにこの28000人は九州と関東の兵士たちで近畿の天智天皇本体の兵士たちがまた同数くらい最後の派兵に待機していたというから、九州に集めた兵団はなんと55000人くらい。

現代に比定すると約200万人を動員したということになる。

この圧倒的な数について、まるで驚いた風もなく教科書などは記述するし歴史書などもまるでおどろかないのである。


しかも対馬海峡を越えて朝鮮半島で戦ったのだ。

朝鮮半島への海上ルートは頻繁に使われ、28000人の兵士でさえも行き来することができるほど、熟知されていたということだ。壱岐と対馬を経由して補給路さえ維持できていたのだから驚くほどの航海術である。


日本も対馬海峡を越えてはるばる行ったのだが唐軍だって黄海を越えてはるばるきていたのである。


そして唐軍が勝つのが当たり前とNHKなどでも放送するのだが大間違いである。

日本が負けたのは百済の仲間割れのせいである。これは次回移行で記述したい。


今日は大きな疑問を一つ提示したいと思うのです。


それは663年の白村江の戦いのあと、

古事記も日本書記も編纂され

国号もこの時をタイミングに大々的に日本になっているしそして

万葉集もこのあと編纂されている。

万葉集の成立は759年(天平宝字3年)以後とみられる。


さて大きななぞとは万葉集には白村江の戦いの歌が一つも載ってないことだ。

唯一あるのは

標訓 額田王の歌
集歌8 熟田津尓 船乗世武登 月待者 潮毛可奈比沼 今者許藝乞菜
訓読 熟田津(にぎたつ)に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな

これは

伊予国熟田津の石湯の行宮で詠われていることになっていますので、どうやら斉明七年正月の新羅懲罰軍の派遣に関わる事件(白村江の戦いは、一方面軍の戦い)の場面で詠われた歌となります。


このような敗走路を謳った歌がたくさんはいっていてもいいと思うのですね。


戦は負け

今は無事に対馬と壱岐にたどり着かねばふるさとの関東に戻ることはできない


みたいな歌がですね。

渡る海 

さて現代の人口比で行くと先に述べましたように、200万人が動員されて100万人が半島で戦い大敗北を喫しています。敗走といっても対馬海峡をこえての敗走であり、戦死者と捕虜6000人を除いても1万人は渡海して帰国したと思えば、その敗走航海自体とてつもないものです。


この人口で行くともう太平洋戦争の日本軍のように負けたのです。

そしてこの出征兵士100万人の家族は何人いたのでしょうか。もうほとんど倭国の全世帯から男子が一人は動員されていたような数です。親戚の中の誰かは戦死したか行方不明になったでしょう。


さてそこで、万葉集です。

自由に平民から天皇までの歌を集めた世界屈指の分け隔てない歌集とされていますが


白村江の戦いの兵士や遺族の歌はただの一首もありません。

額田王の歌はあくまで近畿から九州に行く途中の四国で海路を謳っただけですね。


たとえば

私の夫は帰ってこないとか

息子は帰らないとか

命からがら帰ったが友は死んだとか

戦いでは死ななかったが船が難破して死んだとか


こういう意味合いの歌はただの一首も入っていないのです。


いくらなんでも不自然です。

あえて編集でカットしたでしょうか。その割には国内の悲惨な歌はいくらでも入っています。



これをもって白村江を戦った国と

万葉集を編纂した国は違う国だったと言う話もあります。

つまり倭が戦い日本が編纂したと。


いずれにしても不思議な話だと思います。

太平洋戦争の兵士と家族の心情を謳った文物が何も残っていないというのと同じことですから。


続編

白村江の戦い 百済や唐の事情とは?  対馬海峡波高し②


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古荘英雄

一人灯のもとで古代史を紐解き探求しています。
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