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邪馬台国と出雲王朝と徐福  古田武彦さんの講演を読み解く


下関の綾羅木豪遺跡から出土した土笛を巡っての話です。
遺跡の出土物というのは地味ですが、特にその分布をみることでいろんなことが見えてきます。
東海北陸地方から出土するS字状土器などはその分布から、古代尾張の交易範囲が見えてきます。尾張、信州北陸、駿河、関東と一大交易圏が形成されていたのです。

さて土笛は、弥生前期=紀元前400年ごろから紀元前200年頃までの時代にありました。
この発掘場所は、九州の宗像から丹後半島までです。
そしてもっとも出土しているのが出雲から米子あたり。
これを図にするとこうなります。

anan1.jpg 

そして肝心なことは、当時板付遺跡に代表される日本最先端の弥生水田地域だった福岡平野からは、
発掘されていないのです。
江辻遺跡からも、板付遺跡からも、壱岐の縄文以来の繁栄地である原の辻遺跡からも、土笛は見つかっていません。
その境目はこうなるでしょうか

土笛 
九州においては、宗像を境目にその東西で、土笛文化圏かどうかが分かれるのですね。

これこそが古代史を解く大きなポイントにも思えます。

日本神話で言えば、この宗像よりも西が天照大御神の勢力、ツキヨミの勢力のゾーンであり、
その東、スサノオの出雲を中心とした土笛文化圏が、
半島への海路を奪取しようと戦をしかけ、
その結果アマテルとスサノオのウケヒが成立して
宗像三女神が生まれた。
つまり宗像→大島→沖ノ島の沖ノ島経由の海路が
出雲勢力に割譲されたというものだろうと思います。

ちなみに邪馬台国に出てくる九州の国々はこの土笛の出ないゾーンにあります。
すると邪馬台国とは出雲中心の世界ではなくて、筑紫が中心の世界であるということが言えるわけです。


以下古田武彦さんの講演からの抜粋です。



さて本日の最後は、今日の本番である弥生の土笛というテーマに入らせていただきます。
弥生の土笛は、これが最初出てきましたのは山口県下関の綾羅木(あやらぎ)遺跡です。
本当におもしろい字地名の遺跡ですが、そこで出てきたとき、たいへん騒がれました。

・・・・・・・・・

それは、この弥生の土笛がでてくるところが、日本海岸。
それも西の端が福岡県宗像の隣の島の大島。それから下関の綾羅木遺跡。特に、鳥取県米子市・島根県松江市からほんとうにたくさん出てきました。綾羅木遺跡を追い越した。広島県からも出てきています。これで見ますと弥生の土笛の中心地が出雲であることは疑いがない。東のはしが舞鶴。

土笛全体図 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そういう地理的分布そのものに非常に意味がある。
西の端が大島。東の端が舞鶴。中心が圧倒的に米子・松江。
つまり、これが圧倒的に出雲が中心であることは疑いない。

 もう一つ大事なことは出てくる時期は、圧倒的に弥生前期の二百年間なのです。
→紀元前400年ごろから200年頃

これは不思議な話ですが、よく分かる話です。

なぜ、よく分かるかと言いますと、
「国譲り」が、弥生前期末・中期初めのところです。

これを博多湾岸に目を移して見ると、ひじょうに良く分かる。
よく言われる三種の神器、これが弥生中期初めからです。
弥生前期には出てこない。

新しい矛や弋で権力を樹立した新しい支配権力は、三種の神器の支配権力である。これで見ますと「国譲り」が行われたのは、弥生前期末・中期初めである。


 以上、筑紫・出雲の状況を簡単に言いますと、
紀元前二百年ぐらいの弥生前期末・中期初めに「国譲り」が行われた。
 これも中国の歴史を考えるとおもしろいですよ。秦の始皇帝が登場した時です。中国の情勢と関連はあると思います。


→すると国譲りは紀元前200年頃ということになりますが
古田さんの指摘の通り、これは始皇帝の秦と関係がありそうです。
秦は紀元前221年に中国を統一したが、紀元前206年に滅亡します。

こうなると土笛文化圏の出雲勢力に国譲りを迫ったのは秦に関係する人々に思えます。
天孫族とはこの秦の統一と滅亡の混乱の時期に、日本列島にやってきた人ではないか。
宗像から出雲、丹後までは青銅器文化です。
そこに鉄器をもった勢力が来れば国譲りとなるでしょう。

そして一つの考え方として、
徐福をはじめとした3000人の秦人こそが天孫族であるという考え方も楽しいものです。

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